外壁塗装工事を行うと施主様の大半は既存色に近い色を選択されます。モルタル外壁ならほぼ単色なので既存色等で悩む事も少ないと思います。サイディング外壁ではタイル調などで既存色が複数あったりサイディングデザイン的にも簡単に既存色とはいきません。もとの色、柄を生かすにはクリヤー仕上げがお勧めですが、築10年以上経つとサイディング表面が劣化で剥がれはじめている場合が多く、クリヤー仕上げは不可となってしまいます。
この場合既存の近似色で塗りつぶすのが一般的ですが、表面と目地を色分けする事も可能で建物のイメージチェンジに一役買いますが若干コストはかかります。今回の外壁塗装工事はタイル調の窯業系サイディングで既存表面色
に近い色の水性シリコン樹脂塗料での仕上げとなりました。

モルタル外壁と一般的な窯業系サイディング外壁の大きな違いは外壁に継ぎ目がある事です。この繋ぎ目のシーリング部は建物の動きや伸縮による歪みを緩和させるための重要な部分です。重要でありながら劣化も早かったりします。サイディング自体の劣化は少なくてもシーリングが劣化し、ひび割れている事はよくある事です。築10年が塗装工事の目安となりますが、これよりも早く、陽当たりのよい所はシーリングの劣化が始まりますので要注意です。サイディング表面の劣化も場所によって違います。陽当たりがよい場所では、触ると白い粉状の物付くチョーキング現象。陽当たり悪い場所では湿気から苔が発生しやすく砂や埃も付着し、更に湿気が増し塗膜が弱くなり剥がれ始めます。
サイディング劣化のチェックとして重要なものから
①シーリングのひび割れ、欠損
②サイディング自体のひび割れ
③塗膜の剥がれ
④チョーキング現象の有無
1年に1度はチェックをお勧めします。